封鎖の話

 このことだけは先に書かないとならないと思うので。
 封鎖というのは面白い反面、とても複雑なルールだと思います。ある程度相手の手の内を知らないといけないし、59形式のうち何が出題できて何ができないのか、プレイヤーもジャッジする側もきちんと把握しないといけません。さらに、封鎖を提出してもらってから組み合わせ抽選を行なう関係上、再試合が非常にやりづらいのです。なので、スタッフ側には事前にミスが起きないような準備が求められると思います。
 昨年、ソラリスで行なわれたとある大会の準決勝で、あるプレイヤーが、出題できないはずの形式を出題し、結果として失格となったことがありますが、原因のひとつとして、さっき書いたような準備が徹底されていなかったことがあると思います。関わっていたスタッフ(自分もその一人です)は皆そのことを認識していたはずです。
 11月に行なわれた第三回不死鳥杯では、プレイヤーが出題ミスをしないよう、スタッフは細心の注意を払って複数人で封鎖の確認を行ない、封鎖状況がわかるようなA6大の紙を5枚、プレイヤーとジャッジのために用意し、対戦前に各に配布しました。これはソラリスで起きた事を踏まえた上での対応でした。
 人間なので、大なり小なりミスが起きるのは仕方のないことだと思います。急な会場の変更や、進行が押していたこともあり、現場のスタッフの皆さんはタイトな運営を強いられていた事も理解しています。それでも、今回の出来事は、ソラリスで起きた経験が活かされていれば起きなかったことのはずです。こういうことで大会にケチが付いてしまうのは非常に残念ですし、被害を受けたプレイヤーのことを思うとやりきれない気持ちになります。